医療ウィッグを選ぶ際には、いくつかの大切なポイントを押さえておくことが重要です。自分に合ったウィッグを見つけることで、日常生活をより快適に、前向きに過ごすことができます。
以下の項目を参考にして、自分にぴったりのウィッグを選んでみてください。
◼️予算
医療ウィッグの価格帯は数千円から数十万円と非常に幅広く、「何がそんなに違うの?」と疑問に思う方も多いかもしれません。
確かに、一般的には高額なウィッグほど、素材や仕上がりの質が高い傾向がありますが、必ずしも「高ければ良い」「安ければ悪い」というわけではありません。大切なのは、ご自身の使用目的やライフスタイル、予算に合ったウィッグを選ぶことです。
医療ウィッグの価格差を生む主な要素
- ベース生地の違い 頭皮に直接触れるベース部分の素材には、通気性・伸縮性・肌への優しさなどが関係しており、高品質なベースはそれだけ価格も上がります。
- 毛質の違い(人毛・人工毛・混毛) 人毛100%は自然な手触りと見た目が特徴で、カラーやパーマも可能ですが、一方、人工毛は軽くて扱いやすく、スタイリングが楽なものが多いです。
- 植毛方法の違い 髪の毛の植え方にも種類があり、手作業で1本ずつ植えているもの(ハンドメイド)は時間と技術がかかる分、より自然に仕上がり価格も高くなります。マシンメイド(機械植え)はコストが抑えられる分、ボリュームや毛の動きにやや差が出ることもあります。
◼️通気性
医療ウィッグを選ぶうえで、通気性の良さはとても重要なポイントです。特に、長時間の着用が前提となる医療用では、ムレにくく、頭皮に優しい構造かどうかが、日々の快適さに大きく影響します。
通気性に優れたウィッグは、汗や湿気がこもりにくく、頭皮のかゆみや蒸れを軽減してくれます。これは特に、夏場や運動時など、汗をかきやすい場面で大きな差となって現れます。
また、ベース部分の素材や作りによっても通気性は変わるため、実際に試着して「熱がこもらないか」「肌あたりがやさしいか」を確認することが大切です。
◼️フィット感
自分の頭にしっかりとフィットするかどうかは、着け心地だけでなく、見た目の自然さにも関わってきます。試着できる場合は、実際に装着してみて、ズレや違和感がないかを確認しましょう。サイズ調整ができるタイプもおすすめです。
◼️耐久性
毎日使用する場合、耐久性も見逃せない要素です。毛の抜けにくさや、洗った後の型崩れのしにくさなど、長く使えるかどうかも確認しておきたい点です。素材やお手入れの仕方によって耐久性は変わってきます。
◼️自然さ
見た目が自然であることは、医療ウィッグ選びの中でも特に重視されるポイントです。髪質や色味、毛の流れなどが自然に見えるかどうかをチェックしましょう。最近は人工毛でも非常にリアルな見た目のものが増えています。
つむじの部分に肌色の素材が使われており、つむじや分け目が自然に見えるものがあります。
自然さに影響しやすい毛質について、もう少し詳しく説明しますね。
○人毛ウィッグ
人毛100%のウィッグは、手触りが自然で、ツヤ感や動きも本物の髪に近いのが特長です。
さらに、パーマや毛染めなどのスタイリングが可能な点も大きな魅力です。
一方で、洗髪後はドライヤーやアイロンで丁寧なセットが必要なため、日常的なお手入れに少し手間がかかります。
○人工毛ウィッグ
人工毛のみのウィッグは、軽くて乾きやすく、扱いやすいのが特徴です。
また、形状記憶性に優れており、洗って乾かすだけで元のスタイルに戻るため、忙しい方やスタイリングが苦手な方にもおすすめです。
ただし、熱や摩擦に弱い素材もあるため、ヘアアイロンなどの使用には注意が必要です。
○混毛ウィッグ(人毛+人工毛)
混毛タイプは、人毛の自然な風合いと人工毛の手軽さを兼ね備えており、両方のメリットをバランス良く取り入れたい方に最適です。
スタイリングの自由度とお手入れの簡単さのバランスが取れているため、初心者にも扱いやすいタイプと言えるでしょう。
★助成金について★
医療ウィッグは決して安い買い物ではありません。品質や素材によって価格帯はさまざまで、数万円から十数万円以上するものもあります。ですが、自己負担を軽減するために自治体ごとの助成金制度を活用できる場合があります。
たとえば、
東京都世田谷区では、最大10万円まで助成される制度があります。
一方で、大阪市では、上限3万円の助成となっており、
このように地域によって金額や対象条件が異なります。
助成を受けるには、診断書の提出や事前申請が必要なことも多いため、
ウィッグを購入する前に、住んでいる自治体の制度を確認しておくことが大切です。
「医療用ウィッグ助成金+地域名」で検索するか、市区町村の福祉担当窓口に問い合わせると、最新情報が手に入ります。
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