─ 自毛との併用、ウィッグ卒業までのステップ、自信を持てる移行期の工夫 ─
治療を終え、少しずつ髪が生えてきたとき。
嬉しい反面、「この中途半端な状態、どうしたらいいの?」と戸惑ってしまう方も多い時期です。
ウィッグを手放すタイミングは人それぞれ。でも、“ウィッグと自毛をどう付き合っていくか”というこの移行期には、ほんの少しの工夫と気持ちの整え方が大切です。
◼️ 「伸び始めの髪」と「ウィッグ」をどう併用する?
多くの方が経験するのが、いわゆる“もじゃもじゃ期”や“ツンツン期”。髪は確かに生えてきたけれど、外に出るにはまだ勇気がいる…そんな時期です。
この時期には、次のようなスタイルでウィッグと自毛を併用している方が多いです:
• インナーキャップ+部分ウィッグ:トップだけカバーしたい時に便利。風通しも良く、快適。
• ヘアバンドやターバンと組み合わせる:生えかけの髪を生かしながら、おしゃれにカバーできます。
• 医療用ウィッグからファッションウィッグへ移行:少しずつ「ウィッグは補助的なもの」として付き合い方を変えていく。
「完全に隠す」から「自毛と馴染ませる」へのステップは、不安よりも“自由さ”を感じる人も多いようです。
◼️ 卒業のタイミングは、“自分が心地よい”と感じたとき
「そろそろウィッグをやめても大丈夫かな?」
そんな気持ちになったら、少しずつ“ウィッグなしで過ごす日”を増やしていくのがおすすめです。
最初は近所の買い物や、誰にも会わない散歩など、「安全圏」からスタート。だんだんと外出先の範囲を広げていくと、自信がついてきます。
そしてある日ふと、「あ、今日ウィッグなしで出かけても平気だったな」と思える瞬間がやってきます。
それがあなたなりの“卒業”のサインかもしれません。
◼️ 移行期を前向きに過ごすための小さな工夫
移行期は、心が揺れやすい時期でもあります。そんなときこそ、少しでも「今の自分を楽しめる」工夫を取り入れてみましょう。
• トップウィッグを活用する
全体ウィッグを卒業する前のステップとして、トップウィッグ(部分ウィッグ)を使ってみるのもおすすめです。前髪やトップに自然なボリュームを足すだけで、「ちゃんと整った印象」に。自毛と馴染ませることで、軽さと自然さのバランスがとれ、自信を持って外に出られるようになります。
• 美容室で髪のケア相談をする
再び髪に触れてもらうことで、「髪が戻ってきた」という実感が湧き、自信につながります。プロの手で整えてもらうと、見た目以上に気持ちも整うものです。
• 毎月、自分の髪の写真を残す
髪の成長は日々では気づきにくいもの。でも、写真で比べてみると、「こんなに伸びたんだ!」と前向きな驚きがあります。振り返ったときに、自分の頑張りが見える“記録”にも。
• おしゃれな帽子やターバンを集める
「隠す」ためではなく、「楽しむ」ためのアイテムとして。明るい色や好きな柄を選んで、鏡の前で試してみる時間も、自分と向き合う大切なひとときになります。
どんな状態の髪でも、自分が「心地よい」と思えるスタイルで過ごすことが、なによりも大切です。
小さな工夫を積み重ねながら、自分らしいステップで前に進んでいけますように。
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